Gさん&いなりちゃん(Tプードル)
★教室に来た訳
私たちは「老人ホームに犬がいたら癒しになるのでは」との安易な?考えから、 生後7ヶ月オスのトイプードルを迎えました。
名前はお年寄りにも親しみやすいということで「いなり」と言います。(毛の色が茶 色だからという単純な理由からです・・)
初めてやってきた時はサークルの隅でブルブルと震え、おびえた目で私たちを見てい ました。
この子がお年寄りを癒す犬になれるのか不安でいっぱいでした。
日中はサークルから出て廊下を走り回り、あちこちにトイレの失敗が・・・
犬が苦手な入居者様に怒られ、誤って杖や歩行器があたることもありました。
徐々に人に触られることを嫌がり、吠えるようになりました。
毎日、交代で面倒をみていましたが、どのように犬と関わりを持ちしつけをしたらい いのか悩んでいました。
そんな時、インターネットでジョイフルを知り、すぐに犬を連れて見学に行きました。
(その時、他のわんちゃんの前でうんちをしてしまい恥ずかしかったことが忘れられ ません・・・)
教室の壁に犬とお年寄りが一緒に写っている写真を見つけ、お話を伺うと、老人ホー ムでボランティアをしていると聞きました。
そんな先生なら私たちの相談にのってい ただけると思いお願いすることに決めました。
先生からアドバイスされたのは、誰か一人が飼い主となって教室に通うことで、私が いなりのしつけ担当になりレッスンに通い始めました。
★こんな風に変わりました
教室に通い始めた時は1歳になる頃でした。
社会化不足を補う方法や、施設内で困っている事についても丁寧に教えていただきま した。
トイレの失敗もなくなり、トレーニングの成果が目に見えてわかりました。
施設に戻ってからもできるだけ時間を見つけ関わるようにすると、喜びを素直に表現し明るくな りました。
しかし、私も仕事があり忙しくなって、いなりにかまってあげる時間を作ることが難 しくレッスンの時だけしか関われなくなっていきました。
一緒にいる時間が少なくなると、いなりには淋しさからストレスがたまるようでした。
トレーニングはいなりにとって窮屈な事かと思っていたのですが、いなりには私と遊 べる楽しい時間だったのです。
トレーニングは犬と人が幸せに暮らしていく上での大切なコミュニケーションのひと つだとわかりました。
私自身が仕事の合間に義務のような気持ちで関わっていると、いなりは指示に従って くれません。
トレーニングは犬と人がコミュニケーションをとって楽しむ時間なのだとわかってからは、私も気持ちが楽になりました。
たとえ短い時間でもいなりと楽しみながらトレーニングを続けるようにしています。
まだ日々悩むことも多くあり、施設でセラピー犬になる道は遠く・・・。
家庭内で育つ犬とは違い難しい環境で育っているので、人とうまく接する犬にするた めには、私たち職員が愛情をもって接しないといけないと痛感しています。
教室に通い、私もいなりも先生と出会えてよかったと思います。
★ジョイフルママからのメッセージ
いなりちゃんは、老人ホームで飼われている犬。お年寄りの癒しになればという考え から、施設のワンコとして迎えられました。
でも、いなりちゃんには、「飼い主」がいませんでした。
職員の方はそれぞれ仕事が あり、いなりの世話も仕事として向き合いました。いなりには、愛情を持って接して くれる人がいなかったのです。
また、良いこと、悪いことを教えてくれる人もなく、 いわば野放しでご飯だけもらって過ごしました、これでは、良いワンコにはなれませ ん。
Gさんは、看護師のお仕事のかたわら、レッスンに通ってくださり、Gさんの愛 情のお陰で情緒不安も解消していきました。
お年寄り、職員の方々に可愛がられ幸せに暮らして欲しいと思います。
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